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  トップページ  女性のチャレンジ事例集  渡辺 和香さん

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しごと 事例1 岡田由佳さん
しごと 事例2 廣田好美さん
しごと 事例3 岡アユ美さん
しごと 事例4 笹岡郁子さん
しごと 事例5 坂岡洋子さん
しごと 事例6 高亜希さん
しごと 事例7 大森律子さん
まなび 事例1 姫島勢津子さん
まなび 事例2 尾崎礼子さん
まなび 事例3 YUKIEさん
市民活動 事例1 山本愛さん
市民活動 事例2 渡辺和香さん
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安心して子育てできる地域づくりをめざして 「あったかい」支援の輪を大きく広げる
渡辺和香さん

渡辺和香さんプロフィール

妊婦健診や育児相談に取り組む助産師として活動しながら特定非営利活動法人女性と子育て支援グループ・pokkapoka代表を務め、ふれあい広場、保育サポートなどを運営する。

「いきいきと子育てできる地域づくりを」という思いから始まった「pokkapoka」。約10年を経て、活動の輪はますます大きく広がり続けている。その原動力とは何だろうか。

助産院に届く相談内容に、危機感を持つ

子育てがひと段落し、地域密着の助産院を開業した渡辺さん。子育て中の親からさまざまな相談を受けるうちに気づいたのは、「近くの小児科を教えてほしい」「着せすぎではないだろうか」など、ちょっとした悩みや迷いを話す相手や場がないという現状だった。「10年ほど前、ちょうど子育て不安や孤立した育児などが問題視され始めた頃のことです。家族、親戚、友人、近所といった地域のつながりが、希薄になってきているのを痛感。また多くの親は出産するまで乳幼児と接した経験がなく、それが子育て不安につながっていると感じました」

みんなが安心して子育てできる環境をつくりたい…その思いを形にする第一歩として、親が集える場を立ち上げた。活動は月1回、乳幼児を持つ親が気軽に立ち寄れるよう、場所は小学校の教室。小学生が子育てを間近で見たり乳幼児と接する機会にもなり、将来の子育てにつながるという期待もあった。参加者にアンケートをとると、「毎週やってほしい」「心のよりどころになっている」という声。手応えを感じた渡辺さんは子育てサークルも立ち上げ、助産師の仕事をしながら5年間、活動を続けた。

仲間の協力を得て、NPO法人を設立

活動を通じて知り合った仲間から「法人にしてはどうですか」というヒントをもらい、平成17年NPO法人を設立。助産師、看護師、保育士、税務やPCの有資格者など、さまざまな経験を持つママ仲間が活動を支える。共通するのは「子育て不安、孤立した育児、虐待、働く女性の保育所問題など、女性と子どもを取り巻く状況をよくしたい」という思い。託児などの保育サポート、小学生と乳幼児がふれあえるイベント、育児中の息抜きを目的にした一時保育付きの手づくり講座など、多彩な事業に取り組む。

法人化したからこそ、平成20年には「大阪市つどいのひろば事業」の受託も可能となり、親同士の交流を深める「おやこひろば」の活動拠点も増やすことができた。平成21年には「保育ルーム」をオープンするなど、新しい試みの輪を広げている。

とはいえ、グループで活動を続けるのも、簡単ではない。子育てに、仕事にと忙しいメンバーはなかなか集まれず、意思疎通も難しいからだ。そこで効率的なミーティングとマメなメール交換で、スムーズなコミュニケーションを図ってきた。また渡辺さんが大事にしているのは、みんなで目標をこまめに確認し合うこと。「目の前のことで忙しく、意見がばらつきそうになっても、目標が明快なら一体感を失うことなく前に進めます」。

あったかい人のつながりを、地域全体に

「人は生涯の大半を自宅に近い地域で過ごします。よく『おなかの中から墓場まで』と表現するのですが、いろんな世代の人が行き来できる場を作りたい」。活動の舞台は今、地域全体へ広がりつつある。幼年期、児童期、青年期、壮年期、老年期といったライフサイクルに沿った支援活動を目ざす。
活動を大きくしようと思って始めたわけではない。思いを保ち続け、丁寧に取り組んだ一歩一歩が、今につながっている。

チャレンジする人へ

私は、今の状況では「できない」ではなく「どうすればできるか」と考えるようにしています。まずは一歩前に踏み出してみてください。始められることから、少しずつスタートさせることが大切だと思います。