チャレンジカフェの経験から開業へ
大森カメラ店 大森 律子さん
カフェ併設のマタニティフォト専門スタジオ大森カメラ店を経営する大森律子さん。平成21年7月から半年間、チャレンジカフェのオーナーを経験し、昨年8月にカフェ併設の写真スタジオを開業。
カフェを開業したいと思ったきっかけ
「子育てって大変なことも多い」という自分の経験から、子育て中だからこそほっとできる場所が必要だと思っていたそう。大森さんの場合は、当時の仕事場の近くにあったカフェがそのほっとできる場所だった。そこで、子ども連れでも気軽に行けるカフェを開業したいと思い、クレオ大阪中央のチャレンジカフェに応募。2度目のチャレンジで選考された。
チャレンジカフェの経験
チャレンジカフェは平成21年7月から半年間運営を担当。チャレンジカフェを経験したことで、自分についてより深く考えることになったという。自分には何ができるか、できないか、あるいは得意、不得意、楽しく感じることやしんどく感じることなど、実体験をしながら自分のことを確認していくことが、後々起業する際にとても役に立った。チャレンジカフェでは、経営だけでなく、写真の撮り方講座やスクラップブッキングの講師とのコラボレーションなど、いろいろなことにチャレンジできたことも収穫だった。
開業までの道のり、そして・・・
融資を受けるために大阪産業創造館に相談し、事業計画書の書き方や融資申込みのしかたなど、細かいアドバイスを得た。融資担当者に、この人ならこの事業で利益を上げ、返済が可能であると認められないと融資はおりない。必要経費それぞれの見積書の用意や事業で収益を出す根拠など、頭の中で考えていることを一つ一つ正式な書類につくっていった。
そして、無事開業することができ、ほっとしたのも束の間、店をつくることと、店を開け続けるのでは、また別の大変さに直面。開業当初は来店者もなく、店内はシーンとしたまま。することがないのに、店にいてお客さまを待ち続けることが、精神的にとてもつらく感じたそうで、「ひたすら耐えました」と苦笑する大森さん。
「特別な時間」を残すお手伝い
大森さん自身のマタニティフォトは、12年間ずっと目につくところに飾っているという。飾っておくことで、子どもにも「自分は祝福されて生まれてきた」ということが自然に伝わればと願う。「自分自身も母になることが待ち遠しかった妊娠中を思い出し、今わが子の母でいられることが当たり前ではなく、とても尊い事なのだと感じられます。」また、思い通りにならない事が多い日々の育児に、喜びや幸せを見つけられるきっかけにもなっているそうだ。
大森さんはマタニティフォトは、生命の誕生で、新しい家族が増える喜びを撮る家族写真だと考えている。マタニティフォトがお宮参り、七五三などのように、家族写真として定着することをめざして、これからも撮り続けていきたいと楽しそうに語ってくれた。
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