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しごと 事例1 岡田由佳さん
しごと 事例2 廣田好美さん
しごと 事例3 岡アユ美さん
しごと 事例4 笹岡郁子さん
しごと 事例5 坂岡洋子さん
しごと 事例6 高亜希さん
しごと 事例7 大森律子さん
まなび 事例1 姫島勢津子さん
まなび 事例2 尾崎礼子さん
まなび 事例3 YUKIEさん
市民活動 事例1 山本愛さん
市民活動 事例2 渡辺和香さん
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専業主婦から起業家へ 手探りのチャレンジ

岡田由佳さん

岡田由佳さんの写真プロフィール

有限会社アレルギーヘルスケア代表取締役。アレルギーを持つ子どもの生活応援サイト「もぐもぐ共和国」を立ち上げ、商品と情報を提供している。

「普通の主婦」だったという岡田さんの起業のきっかけは子どものアレルギー。「お母さんが明るく前向きなことが一番大切」という言葉が、彼女のチャレンジの原点だ。

きっかけは卵黄プリン

「離乳食の頃、初めて与えた卵黄プリンを息子がペッと吐き出したんです。卵はいやだって体が反応したんですね。それから湿疹が出始めて、調べてもらったら強い卵アレルギーだと言われました。でも知識がなかったから、『アレルギーって何?』って感じでした。」ここから、岡田さんとアレルギーとの戦いは始まった。卵はほとんどの加工食品に入っている。「この子の食べるものが何もない」と自分を責める日々もあった。

いろいろ調べるうちにアレルギー対応の食品が販売されていることを知り、救われた気持ちにはなったものの、アレルギーのための食品は「売り手市場」。情報の少なさが目立ち、求めているサービスはほとんどない。サイトで調べては一人で文句を言っていた岡田さんに、夫が「じゃあ、自分でやれば?」と一言。「ウチは卵と鶏肉が駄目というだけでこんなに苦労しているのに、もっと多くのアレルギーに苦しむ人はさらに不安な思いをしているはず。情報が簡単に手に入れば、子どももお母さんも元気になれると考えました」。そこで、岡田さんは起業支援塾に通い、インターネットオンラインショップの勉強を始めた。

「主婦の遊びにつきあえない」 そんな苦戦の中

だが、製品の売り方は決まっても、仕入先がわからない。コネも情報もなかった。売りたいと思う商品のラベルを見ては電話して、「売りたいんですが」「どちらの会社ですか?」「いえ、これからやろうと思うんです」といった交渉にまじめに取り合う会社はほとんどなく、断られる日々が続く。「その頃が一番つらかったですね」。そこで大阪産業振興機構支援認定試験にチャレンジ。岡田さんの事業計画は大阪府中小企業支援センターの認定を受け、平成14年、お菓子と調味料20品目からインターネットショップをスタートした。

利用者から「このサイトを見て気持ちが楽になりました」「小麦アレルギーの子どもがお米のパンをおいしそうにほおばる姿に涙が出た」といった感謝の声が寄せられる今、「本当にやって良かったと思う」と笑う。「さらにサイトをいいものにしたい、という意欲も湧いてきますね」。

企業と消費者の温度差を埋めていきたい

実際にアレルギー対応食品を利用している消費者の声が、企業には十分に届いていないのではないか、と岡田さんは感じている。そこで、食品会社や外食産業向けの講座も開講するようになった。「きちんとした知識を持って、アレルギーに苦しむ人たちが喜ぶ製品を開発してほしいですから」。

今後の展開については、笑顔でこう答えてくれた。「初めてこのサイトを見る人から長くサイトを利用いただいている人まで、幅広く対応できるような情報発信をめざしたい。心理カウンセラーの勉強もしたので、心のケアもきちんとしていきたいですね。子どもたちのためにも、お母さんが明るく前向きであることが一番大切です」。

本人からのメッセージ
アイデアを思いついた時、その思いが熱いうちに動くことです。
限界を決めないで、自分を信じてください。
知識や経験は後からついてくるものだから。