災害時に備えて「携帯トイレ」を試してみました@クレオ大阪西

内閣府では災害用のトイレの種類と呼称の統一を呼びかけています。

つまり、
・『携帯トイレ』(袋+凝固剤がセットになったもの)
・『簡易トイレ』(便器の代わりになるもの。そして携帯トイレとセットで使用されることが前提。※一部の簡易トイレを除く)

商品、あるいは自治体発行の防災のリーフレット等で混在してるケースが見受けられます。
呼び方が統一していないと被災して救援物資で要望したときに、違うものが届いてしまうかもしれません。
いまのうちに区別がつくようにしておきましょう。

「簡易トイレ」といえば、私たちは「ダンボールのトイレ」を提案しています。
トイレそのものが使用できない、あるいは身体の状態が悪くてトイレまでいけない等の場合、
ダンボールがトイレの代わりになります。西部館の受付前に展示しています。

トイレ1

段ボールトイレの作り方 ⇒日本トイレ研究所運営サイト「災害トイレネットワーク」

強度はかなりのものですよ。某区の消防署の方(自称100キロ)に座ってもらいましたが、びくともしませんでした。

さて「携帯トイレ」については、実際に自分の家で試してみました。

「減災チーム・トイレの備え〜水を使わないトイレの「使い方講座」をすべての人に!」で学んだことを思い出しつつ準備していきます。

まずはセッティング。
「下地袋」をかけます(写真左)。
この下地袋があると、汚れを防ぐこともできるし、底にたまっている水で濡れなくてすみます。
下地をしないでそのまま排泄してしまうと、使用後の後始末の度に水がボタボタ−ッと垂れて手間です。
そんなことなんでもない?いえいえ、水が出なくなるほどの状況下です。
想定できる手間は摘み取っておきましょう。
トイレ2

ところで便器の底の水ってどうして溜まっているかご存知ですか?
これは下水道からの悪臭や害虫をふせぐため。
だから災害時といえど必要なのですが、これが実際に袋をかぶせるときに結構ジャマ。
それと正直、袋ごしとはいえ便器の底に手をつっこむのがね・・・。
水の抵抗より気持の抵抗の方が強かったです。とにかく入るとこまで入れて便器の縁に添って伸ばします。

詳しい使い方はこちら
YOUTUBEでも見ることできます。

左の写真、平らっぽくなってます。あれが水の部分です。
この上に、排泄するための袋(便袋)をかぶせます(写真右)。

凝固剤は形状も粉末だったり(写真下)、タブレット、シート型とさまざま。
便袋そのものに凝固剤が仕込まれているものもあります。
説明書は必ずチェックしましょう。(大と小で使用方法が違うものもありました)

トイレ3
某有名ホームセンターで買った凝固剤は消臭効果も高く、始末のときも臭いは気になりませんでした。
(さすがに鼻を近づけるまではできんかったです)

携帯トイレの最大のメリットは「固められる」です。
防臭袋にまとめておけば、ゴミ収集まで何とかしのげるのではないでしょうか。
ただ、いくら固められるといってもたとえば家族4人となると結構な量になるわけで、
万が一のときは、どこにどうまとめておくかも想定しておく必要があります。

・・とまあ、こんなふうに書いてたら、実験GOGO!みたいな感じでサクサクといったふうに見えなくもないですが、袋をセットしてから実際の排泄までかなり時間を要しました。
「減災チーム・トイレの備え」の講座ではセットするまでを実習して座ってみたりもしましたが、かなりの違和感がありました。
講師の方が「家のトイレで本当に実践してみましょう。でも、最初は躊躇しますよ」とおっしゃったとき「絶対にそうなるな」と思いました。
そして、普段なら1,2回はトイレに行ってる間隔なのにちっともなかったのは、意識してた以上に『あのトイレではちょっとなぁ・・・』という気持が身体をコントロールしてたのかもしれません。

確かに流れない(前提の)トイレで用を足すのは言いようのない複雑な気分で、ビニールの感触とか音とか結構なストレスでした。
自分が出したものとはいえ後始末もボヤキなしにできませんでした。
けれど、これも最初だったことの戸惑いゆえ。
手順が分かった今、「意外と簡単にできる」という気持ちが勝って、次からはぼやかずにササッとできます。
それと始末するとき臭いがしなかったのは助かりました。
簡単だと思えたのはこの部分が大きい気がします。

排泄なんて普段は気にもとめない、っていうか人に思いっきり言いづらい事柄であるのは確かです。
でも万が一のときはもっと言いづらくなってしまうでしょう。(特に女の人は)
被災中はガマンせざるをえないことがたくさんあります。
だけど、排泄はガマンするしないの次元ではありません。
健康を脅かし、もっといえば人間の尊厳にも関わる問題なのです。

そうは言っても、いきなりやってみてというのもハードル高いですよね。
だから最初の第一歩として、携帯トイレってなに?どんなのがあるの?
どうやって使うの?と、お店で実物を見たり、映像を見てみるところから始めてみませんか。
その後でお家のトイレで実践してみましょう。
何度も書きますが、意外と簡単です。

「先のことなんてわからない、そのときが来たら考える」っていうのは、少なくとも災害時のトイレに関しては賛成できかねます。
“心がまえ”の点でも知っておく→試してみることは大切だと思います。
いっぺん、やってみませんか。